タフト、札幌で後発も7年で管理2000戸増【地方管理会社の多角化戦略】

タフト

管理・仲介業|2026年04月08日

タフト 酒井 和之 社長

 競合ひしめく札幌市で、後発ながら管理を3500戸にまで成長させた企業がある。問題解決に向き合う体制で受託を伸ばしているのがタフト(北海道札幌市)だ。会社としての強みの源泉は、離職率の低さとボトムアップ型の組織風土にある。現在の組織体制を構築した酒井和之社長は、まちづくりにまで事業領域を広げていく。

離職率2% 受託増の源泉

ボトムアップの風土つくる

 タフトの特徴の一つが、離職率の低さだ。かつては40%だったという離職率を、2025年度には2.8%まで縮小。退職者は進学のため他県に転居したアルバイト1人のみだった。

 従業員が定着すると、オーナー対応を行う窓口が変わらず、担当者の経験やスキルが蓄積される。結果として業務の質を向上させながら安定したサービスを提供できるようになり、オーナーの満足度が高まる好循環を生んでいる。

 10年に設立された同社は、賃貸仲介業でスタートした。当時の管理戸数は39戸。大台の1000戸を突破したのが18年。創業メンバーで取締役だった酒井社長が、トップに就任した年だった。以降、7年間で管理戸数は3500戸を突破。ここ数年は、年間300戸前後のペースで純増する。

 酒井社長が仕掛けたのは、組織改革だった。「社員に仕事をお願いをするのであれば、まず会社が規則を守るべき」という考えの下、社長に就任した18年以降、労働環境の改善に注力してきた。完全週休2日制を導入し、最低年間休日数は120日と定めた。勤続2年目以降は最大年132日の休日取得が可能だ。2年に1度は就業規則の改定も行う。

 働きやすい環境づくりに加え、酒井社長はチームビルディングに力を入れてきた。チームで業務を推進していく際には、社員の意見を取り入れ、合意を得てから進む形をとるという。「離職が多かった時代は、無意識的にトップダウンの風土をつくってしまっていた。従うしかない案件になると、現場の活力は失われてくる。人が辞めてしまうのは、取り組んでいることに対し興味を失う時。合意を得て進む方針をとれば、チームが主体性を持って動いてくれる」

 同社の事業内容は多岐にわたり、民泊や学生寮の運営代行から、リゾート地・ニセコ町の区分ホテルのアセットマネジメント、海外顧客向けの不動産取引対応を行う国際事業まで展開する。このうち民泊や学生寮運営、国際事業は、いずれも社員の発案で立ち上げた事業だ。

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