5・6日にカンファレンス開催
埋もれた土地に光
衛星データとAIを活用し、市場に出ていない土地から事業に適した候補地を見つけ、新たな不動産取引につなげる動きが広がっている。宇宙技術は、不動産会社の仕入れや企業の出店戦略をどう変えるのか。
衛星データとAIを活用した不動産検索サービスを提供するWHEREは、11月5・6日に東京大学の大講堂で「宇宙×不動産カンファレンス2026(SRC2026)」を開催する。今回で2回目の開催となる同カンファレンスでは、実際の不動産取引への活用事例から月面開発、大学発の新技術までを取り上げる。
開催の目的は、宇宙技術の民間利用の促進、新たな不動産市場の開拓、産官学の共創による産業基盤づくりの三つだ。阿久津岳生CEOは「宇宙産業が盛り上がる一方、事業を支える需要は依然として政府の占める割合が大きい」と指摘。公的な資金で開発してきた技術を民間の事業に生かし、社会に還元することが重要だと考える。
その有力な活用先に位置付けるのが不動産分野だ。従来の不動産取引では、売却などの意向が顕在化し、市場に出てきた物件を事業者同士で競い合う場面が多い。これに対し、衛星データなどを活用すれば、市場に出ていない土地も広く捉え、用途や条件に合う候補地を探し出すことができる。
「いい不動産を奪い合うだけでなく、宇宙からの視点で新しい取引をつくっていきたい」(阿久津CEO)
実務への活用探る
今回のカンファレンスでは、宇宙技術の可能性を示すことに加え、不動産事業とのつながりを一層重視する。2025年のセッションで交わされた議論から具体化が進んだ取り組みなども紹介し、参加者が事業への活用をイメージできる内容を目指す。
不動産事業者向けの見どころの一つが「宇宙データが動かすリアルな不動産取引」だ。霞ヶ関キャピタル、パワーエックス、三井不動産リアルティが登壇し、宇宙技術を使って実際にどのような取引が生まれているのかを取り上げる。用地の仕入れや新たな事業領域の開拓を考える企業にとって、実務との接点を探る機会となる。
大学発の新技術
新企画となる大学発スタートアップ対抗のピッチ大会は、11月6日に決勝を行う。25年の協賛企業から寄せられた、スタートアップや学生との交流を求める声を受けて企画した。
登場する技術は、ロボットやモビリティー向けのワイヤレス給電、不動産の現場をAIで解析するソリューション、住戸の前や室内まで届けることを目指す宅配ロボットなど。災害時に活用できるトイレも含め、都市や建物、暮らしの課題を幅広く捉える。
(2026年11月2日11面に掲載)





