2022年12月に発覚した、サブリース会社BLAZE(ブレイズ:東京都渋谷区)の賃料未納問題。その現状を全国賃貸住宅新聞1月23日号で詳報した。今回は、借り上げ賃料が滞納されている個人オーナーが、まず行うべき方策について解説する。
約4000戸を管理するCon Spirito(コンスピリート:東京都目黒区)の村上幸生社長は「オーナーは『だまされた』という感情から、会社側に抗議しようとしがち。しかし、重要なのは入金を確保すること」と話す。
同社はこれまでに、管理状態が悪い中古マンションでサブリース会社や管理会社を変更し、100棟以上の物件運営を正常化させた実績がある。その経験を基に、村上社長は「まずは入居者と接点を持ち、家主への賃料を滞納している管理会社への入金を止めること」と説明し、具体的なアプローチ方法として以下の三点を挙げた。
①物件登記簿と身分証明書を持参して現地に赴き、送金先を変更するよう入居者と話すこと
②法テラスなどに行き、弁護士名義で家賃の入金を止めるよう入居者に書面を送付すること
③建物管理で別会社が入っていれば、その事業者から入居者に連絡をしてもらうこと
①の場合は個人対個人になるため、不審に思われる可能性もある。時間はかかるが、弁護士などを挟んだ方が無難だ。
「混乱に乗じて買いたたいたり劣悪な条件のサブリース契約を締結させたりする事業者もいる。二次被害に遭わないために、じっくり事業者の情報を集めてほしい」(村上社長)
Con Spirito
東京都目黒区
村上幸生社長(50)
(2023年1月30日2面に掲載)