分譲マンション事業『リビオ』シリーズを展開する日鉄興和不動産(東京都港区)が、都内で学生向け賃貸住宅開発に参入した。6日、新規事業として学生マンションシリーズ『LIVIOSAISON(リビオセゾン)』の展開を開始。2022年2月に2拠点を竣工する。同社は一般の賃貸住宅の開発を推進する中、学生マンション向けの土地を取得したことがきっかけとなった。
アパレルブランドとコラボし差別化
来春竣工予定の同物件は、葛飾区に立地する全98戸の『リビオセゾン亀有』と杉並区に立地する全80戸の『リビオセゾン笹塚』。2棟とも、周辺に立地する複数の私立大学の学生を入居者ターゲットとする。運営は学生情報センター(京都市)が担う。
コロナ下のオンライン授業の導入方針は学校によってさまざまだが、入居者ターゲットを複数校に設定することで、一校の方針に左右されずバランスよく入居者を獲得できると踏む。
両物件の最大の特徴は、現役学生のワークショップを通じて学生のニーズを物件の企画に反映することだ。
事業担当の金子理史氏は「特に亀有の物件においては、カフェに憧れる学生の声を受けて、食堂のデザインをブロック調の赤レンガ風にした。衣類・ライフスタイル雑貨ブランドがデザイン監修している」と話す。アパレルブランドとのコラボで、物件のバリューアップを狙っていきたいとする。
今後の展開について「自社物件のブランド価値として、ワークショップを行い自由度の高いエンドユーザーの声を取り入れていく方針」(金子氏)と語る。学生マンションについては、1年に2~3棟竣工するペースで拡大していきたいとする。
(4月19日1面に掲載)
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