収益不動産の再販事業を行うレーサム(東京都千代田区)は、仮想通貨ビットコインでの家賃の支払いを可能にする決済サービス『CryptoResidence(クリプトレジデンス)』の提供を開始し注目を集めている。
超高級レジデンス対象
4月に開始した同サービスの想定利用者は、外国から帰国して間がなく、国内の納税記録・所得証明などの提出が難しい富裕層や外国人。国内の審査関連書類や円に両替する手間がなく、スムーズに賃貸物件を利用できるように家賃の決済手段として仮想通貨を採用した。
顧客が仮想通貨を保有するウォレットから同社の仮想通貨取引所の口座に、中心的な管理者がおらず、自律分散したP2Pネットワークを通じて送金する。
同サービスに対応した最初の物件である『プレミアムレジデンス白金長者丸』は、JR山手線「目黒」駅から徒歩7分の場所に位置する3階建て全17戸のマンションを同社が全7戸に全面改修したものだ。専有面積は200~400㎡で、家賃は月額245万~295万円の超高級賃貸。5月初旬に6戸の入居が決まっている。入居者の属性は主に個人事業主。
「若年の富裕層は不動産を所有することに対して煩雑さを感じる傾向がある。手軽に住み替えができる賃貸住宅の新しい決済手段の一つとして仮想通貨を導入した。将来的には収益不動産の売買物件の決済にも採用していきたい」(黒木論一アドバイザー)
(5月24日1面に掲載)
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