月額4万4000円で登録された空室・空き家で生活できる『ADDress(アドレス)』を全国展開するアドレス(東京都千代田区)が島根県津和野町に『ADDress津和野邸』および津和野オフィスを4月29日に開設。これにより、全国47都道府県に拠点を持ったことになる。
島根県に開設し47都道府県を制覇
『ADDress』は、2019年4月にサービスの提供を開始し、賃貸住宅の空室や空き家、別荘、民宿など、現在155カ所に拠点がある。
コロナ下でリモートワークの導入が増えたことで会員数が増加した。会員数は非公開だが、新規の会員登録数は前年比で3~4倍に伸びているという。都内在住の会員は全体の4割に上る。自宅を解約し、『ADDress』を中心に住まいを確保する利用者もいる。こうした需要から、同社が借り上げる物件には高速インターネット回線を導入。全物件の個室にワークスペース用の机や椅子を導入している。
同社は地方経済の活性化を目指しており、地域と連携してシェア農園の提供やスポーツ観戦のイベントを企画した実績がある。佐別当隆志社長は「地方の民家の空き部屋を提供してもらう、いわゆる『間借り』を取り込むことで拠点を増やしたい。例えば、子どもが家を出てしまった高齢夫婦の家に会員が暮らすことでお互いに助け合って生活することができる。地域活性化だけでなく、高齢社会の問題解決にも貢献したい」と話した。
アドレス
東京都千代田区
佐別当隆志社長(44)
(5月24日3面に掲載)
おすすめ記事▶『アドレス、ホテルや旅館の空き室提供募る』