洗剤やワックスの製造・販売を手がけるピュアソン(東京都豊島区)は21日、水回りの悪臭・害虫侵入防止のための「面白いほど蒸発しない」を発売する。
ODM商品を性能改善し自社商品で販売
トイレや洗面台の排水管は、一般的にS字やP字状に曲げて配管する。曲がった部分にたまる水を封水といい、封水が減少して管内に隙間ができることを破封という。通常は、排水口に水を流さない状態が1週間程度続くと破封が起こり、下水道から悪臭・害虫が入ってくるほか、湿気のために部屋にカビが生えやすくなる。
このため空室期間も定期的に水を流す作業が発生していたが、同製品を使用することで、この作業が不要になる。排水口に水を流し入れた後に同製品を45ミリリットル注ぐと、封水の排水口側・下水道側の両面に膜が形成され、封水の蒸発を防いでくれる。
ピュアソンでは、15年前から破封防止剤をODM(相手先ブランド製品の設計・生産)で大手管理会社に販売していたが、今回は性能を改善して新商品として発売する。毛髪のような細かいごみがあっても封水の蒸発を防げるようになり、効果持続期間は半年間から3年間に改善。管理会社が購入する場合の標準価格は950ミリリットルで2640円(税込み)と、従来の3分の1にした。原料の見直しにより、製造コストを大幅に削減できたという。
浦辺修一会長は「今後3年以内に、同製品で破封防止剤のシェア8割を確保することが目標」と語る。
(2022年11月21日8面に掲載)