反響は獲得できるのに、来店に繋がらない
管理・仲介業|2023年02月20日
賃貸仲介で重要度を増す追客の必要性
「ポータルサイトからの反響はあるのに、客数が伸びない」
仲介会社からこんな声を聞く機会が増えています。仲介店舗への飛び込み客数が低下しており、広告媒体から来店につなげる競争が激化した結果、ウェブ上での顧客の奪い合いが起こっています。
コロナ禍以降の非対面社会の中で、多くの仲介会社は、ポータルサイトの出稿を強化し反響を伸ばしました。にも関わらず、肝心の来店者数が伸びていません。つまり、反響と来店の間にある「追客」が、仲介件数を伸ばすうえで重要なポイントとなっています。今回は、ポータルサイト、ホームページ、SNSアカウントから得た反響を、来店や商談につなげる追客をテーマに取り上げます。
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オンライン反響から、来店までつなげる追客
昨今の部屋探しシーンで起きた変化として、オンラインでの物件情報の重要度が、増したことが上げられます。ポータルサイト「at home」を運営するアットホームの江崎恵子さんは「SNSの普及で、視覚情報が重視される時代になった」と話しています。また、京都府の大手管理会社・長栄の奥野雅裕執行役員も「ポータルサイトの中で選ばれる物件広告の工夫が必要」と語っています。ネットショッピングが主流となる中で、ウェブ上にある情報で判断するユーザーが部屋探しのシーンでも増えています。
LINEで追客を行う仲介事業者が増加中
集客において、ウェブの価値が上がっていくに従い、商談や来店に誘致するため顧客対応機会を増やす必要があります。誘致合戦に勝つための営業力を高めなくてはなりません。そのため、各社の追客力が仲介件数を左右します。
追客の手法として一般的に上げられるのは、3つです。最もオーソドックスなのは、電話。ポータルサイトなどから反響を得た時に、エンドユーザーが記入した電話番号に仲介担当者が架電し、来店誘致します。ただし、知らない番号からの着信を無視する人も多いため、効果は薄れつつあります。
メールやショートメッセージも有効手段の一つです。電話と違ってお互いの時間を拘束しないことがメリットですが、迷惑メールに保存されたり、返信を忘れられることも少なくありません。
「LINE」は今最も注目されている追客手法です。仲介会社毎のアカウントに誘導し、チャット上でやり取りを行います。LINEは、世間的な普及率が高く、コミュニケーションのハードルが低い利点があります。来店につなげるためのツールとしては、親和性が高いと言えるでしょう。既にLINEの公式アカウントを運用している仲介会社は増えており、今後、仲介事業を展開していくうえで欠かせないツールになりそうです。