2023年の繁忙期シーズン(1~3月)は、3年余り続いていた新型コロナウイルスの影響も落ち着きを見せた中で迎えた。5月8日からコロナの分類が2類から5類に移行したこともあり、賃貸住宅マーケットにはさまざまな変化が起きている。
22年1月めどに底打ち回復へ
当社が実施したアンケート結果(調査期間23年6月15日~7月4日、調査対象:首都圏の仲介会社333社)や当社が発表するマーケットデータ(図1、2参照)を基に、コロナ禍とアフターコロナの賃貸住宅市場について解説する。
主要5区は、コロナ禍前のマーケット水準に
コロナの影響を受ける前まで、東京都の主要5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)は完全に「貸し手市場」となっていた。
港区の事例(図2参照)をデータで見ると、人口の流入(増加)に対して、築10年以内のRC・SRC造およびマンションタイプの募集戸数は、減少基調が続いていたが、コロナの影響が出始めた20年3月以降、募集戸数が増加し始めた。