京橋アートレジデンス、賃貸マンション開発で急成長【上場インタビュー】

京橋アートレジデンス

インタビュー|2024年01月31日

京橋アートレジデンス 東京都中央区 西谷明久 社長(58)

 都内を中心に賃貸マンションの開発を行う京橋アートレジデンス(東京都中央区)が2023年11月に東証TOKYO PRO Market(トウキョウプロマーケット)に上場した。西谷明久社長は、開発物件の多様化と事業規模拡大を図る。

売上45億円超、ものづくり原点

収益物件、年10棟

 「社会貢献への取り組みを増やしていきたい。上場により信用力をつけ、人員体制を整えて、事業規模を拡大する。一定の利益を生み出すことで、社会的な支援活動も広げていけると考えている」

 西谷社長は、上場の理由をこう語る。本業のデベロッパー事業において町の価値をつくり出すことと、アーティスト支援や子どもの育成基金への寄付などの活動により、社会で求められる存在を目指している。

 賃貸マンションの開発で急成長を遂げる京橋アートレジデンスは、23年11月10日に東証TOKYO PRO Marketに上場した。

 23年11月期の決算は、売り上げが45億7400万円と前期比29.2%の増収だった。営業利益は同69.7%増の7億4600万円と好調だ。営業利益率は16.3%。21年11月期以降、継続して営業利益率10%以上と安定して収益を生み出す。

 同社の事業は大きく二つ。一つ目は不動産開発創造事業で全体の売り上げの94%を占める。二つ目はESG(環境・社会・企業統治)関連事業だ。

 主軸事業の不動産開発創造事業においては、東京都23区内での一棟ものの投資用マンション開発が大きな割合を占める。1棟あたり14戸程度の規模で、利便性の高い駅から徒歩10分以内を目安としている。表面利回りは4〜4.5%が中心。23年11月期は10棟を販売した。

年10億円ずつ伸長

 同社は、本格的に賃貸マンション開発事業を開始した20年以降、年間10億円ほどのペースで売り上げを伸ばしてきた。開発事業においては、1棟あたりの規模が大きくなっており、直近では4億〜5億円程度にまで販売価格が上がっている。「長期の資産形成としての物件を提供しており、企業の創業オーナーや富裕層、事業法人が顧客になっている。希望する物件の規模感は大型化し、20戸以上になる予定」(西谷社長)

 開発物件の入居者ターゲットは30歳前後の都心勤務者とする。金銭的に余裕のある単身者やDINKSの入居を見込み、1LDKタイプの物件の割合を高めている。

 事業において重視しているのは、提携先企業とのつながりだ。土地仕入れの担当者5〜6人で、仲介会社からの案件を検討。瑕疵(かし)責任を負いたくないなどの売り手側の要望への対応に加えて、意思決定においてスピード感を持つことで、同社の条件に適した案件を継続して仕入れることができている。

 開発物件の販売についても、金融機関や税理士など士業のネットワーク経由での顧客紹介でほぼ決まっている状態だ。

案件の幅広げる

 西谷社長の会社経営における原点は「ものづくり」だ。新卒で長谷工コーポレーション(東京都港区)に入社。最初の所属が商品企画部だった。その後、建築事業部などでキャリアを積んだ。西谷社長は「20代後半から、土地の状態から最後の物件引き渡しまで、一気通貫で推進してやっていた。何もないところから、顧客に喜んでもらえるものをつくるというデベロッパーの面白さと、ものづくりの大切さに対する思いがずっとある」と話す。

 町にあると喜ばれる物件は何かを考え、事業に生かしていく姿勢は京橋アートレジデンスで経営を行ううえでも変わらない。現在は賃貸住宅がメインだが、今後は、商業施設やオフィスなどへ開発物件のレパートリーを広げていく。

 24年11月期の売上高は67億7100円、営業利益は8億5800万円を計画する。

(河内)
(2024年1月29日20面に掲載)

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