髙松建設、ファミリー向け賃貸満室稼働

髙松建設

建築|2025年04月10日

スペランツァ綱島のエントランス

ニーズ見据え、長期入居狙う

 賃貸住宅の建築大手である髙松建設(大阪市)が建築した賃貸マンション「スペランツァ綱島」が満室稼働中だ。

 同物件は、東急電鉄東横線綱島駅から徒歩3分の場所に立つ。9階建て24戸のRC造で1階はテナント物件となる。すべての住戸をファミリー向けの2LDKにした点が特徴。

 神奈川県横浜市港北区綱島エリアは人口が増加傾向にあり、入居ニーズが高まっている。一方、駅周辺には分譲マンションが多く、賃貸物件は少なかったため、もともと月極駐車場だった場所に賃貸マンションを建てることにした。横浜支店の西本耕一郎支店長は「東急電鉄東横線綱島駅周辺は、特に若いファミリー層にニーズを見込めるため、すべての部屋の面積を60㎡以上にした」と話す。

同物件の外観

同物件の外観。最上階の軒天は木目調にした

 ファミリー層は単身者と比べて長期的な入居につながりやすく、入居年数は10~15年ほどになるケースも多い。

 長期入居においては物件の快適性だけでなく、安全性も重要だ。髙松建設の建物は、1981年に改正された建築基準法で定める耐震等級1と耐震等級2の間を標準とする。

 「大規模な震災が危惧されている中、耐震性能に強みがある当社の物件は、長期入居にも結び付くだろう」(西本支店長)

 共用部の内装は、シックな雰囲気を出すため、外壁やエントランス部分はタイルではなく、塗り壁材を採用した。専有部ではキッチンは3口コンロを標準にし、インターネットも無料にする。また一部の住戸の土間部分を広くして、自転車やベビーカーなどを置くスペースを確保。若いファミリーが暮らしやすい工夫を施した。

 同物件は、募集開始から1カ月で全住戸の入居が決まっている。

 竣工前から満室となった理由には、建設中に内見ができるよう、同物件の2階に先行してモデルルームを造った点がある。そのためモデルルームが完成した24年11月にはリーシングを開始することができたという。

 この物件は、同年12月より開催している内覧会「プレミアム建物博覧会」で公開された。プレミアム建物博覧会とは、髙松建設が手がけ、25年1月から4月にかけて竣工する新築物件を、オーナーや不動産会社などに公開する企画だ。開催地は関東や関西地方、愛知県名古屋市周辺を中心に、全29棟を期間限定で公開している。

(2025年4月7日4面に掲載)

おすすめ記事▶『髙松建設、オリジナルの耐震基準で建築【災害に備える】』

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