キャンディルパートナーズ(東京都新宿区)は、浴室をはじめとする水まわり設備を、コーティング技術でよみがえらせる「レコナ アクアリフレッシュ」を提供する。ベースになっているのは、車のボディーを磨く技術だ。塗装ではないため色は付けずに、光沢や手触りを取り戻す。賃貸住宅における浴室リペアサービスとして、大手不動産会社で採用が始まっている。
傷を付けず水に強い施工
車のコーティング技術を転用
単身向けユニット 8万8000円で施工
コーティングは、経年劣化による亀裂が生じにくいのが特徴だ。「浴室を塗装で修繕すると、時間がたつにつれてひびが入ることもある。コーティングの場合は傷をつくらず、長持ちする」と五味田暁社長は話す。工事費用は、発注量や施工地域により変動するが、単身者向けユニットバスで8万8000円、トイレとバス、洗面から成る3点ユニットバスで13万2000円程度だ。1案件から施工可能で、4時間程度で工事が完了する。
2025年以降、大手ハウスメーカーや不動産会社からの反響が増加し、7月以降、試験的に複数の現場で施工が始まっている。「浴室リフォームの費用負担を軽減させる方法はないか」、「浴室交換の費用が高いため、交換せずに済ませたい」といった相談が多いという。
レコナ アクアリフレッシュの技術は、五味田社長が前職時代に開発したものだという。ハウスクリーニングのフランチャイズチェーン(FC)本部に勤務していた時に、浴室のリペアサービスとして開発した。
レコナ アクアリフレッシュの技術が開発される以前は、ほかのハウスクリーニングと同じように、浴室パネルの表面をこすっていた。だが、傷が付きやすく、かえってクレームに至るケースが多かった。クレームの多さから、瑕疵(かし)工事費用を補償する損害保険会社から契約解除の話も浮上した。「当時の浴室パネルは、ウレタン塗装で色を付けた濃い色のものが多く、水道水のカルキによる白い汚れが目立った。これをこすって汚れを落とそうとして、パネルに傷を付けていた」(五味田社長)
この状況を見た五味田社長は、車のボディーをコーティングする技術の転用を提案した。
浴室リペアの施工現場
施工加盟店 71店に拡大
グループ内でFC加盟の拡大を担うキャンディルパートナーズを設立したのは20年11月だ。「水まわりのコーティング」「フロアのコーティング」「木部・アルミのリペア」「室内のウイルスや菌を分解・除去する光触媒コーティング」という四つのサービスを商品化し「レコナコート」として商品のラインアップを整えた。
その後、液剤の改良や作業体制の整備に努め、一般社団法人抗菌製品技術協議会(SIAA:東京都渋谷区)の認証を取得し、エビデンス資料をそろえた。サービス提供を本格的に始めたのは20年だ。技術の改良は現在も進行中で、目下、安全性と臭いを改善した液剤の特許を申請中だ。
キャンディルグループは、新築戸建て住宅の引き渡し前点検とリペア事業を軸に、132億円(24年9月期)を売り上げ、全国に52拠点(24年9月末時点)を展開する。キャンディルパートナーズが担うのは、コーティングやリペアなどのメンテナンスサービスをFC加盟店を通じて提供するものだ。レコナコートラボの加盟店は、25年9月末時点で、71店に達する。売り上げの8割は、水まわり設備に関わるものが占めている。「26年は賃貸住宅の既築市場に向けて、レコナ アクアリフレッシュの価値を伝えたい」(五味田社長)
(2025年10月27日14面に掲載)





