ハウスプロメイン 松本智社長 兵庫県を地場に管理4700戸超

【企業研究vol.201】ハウスプロメイン

インタビュー|2023年04月26日

ハウスプロメイン 兵庫県神戸市 松本 智 社長(60)

 兵庫県内を商圏とする不動産会社、ハウスプロメイン(兵庫県神戸市)は、賃貸管理を主軸に受託戸数が4700戸を超えた。ストック事業の成長とともに、売り上げを年10%ずつ伸ばしている。オーナーへの詳細なヒアリングを基に、資産・建物管理への提案を実施し、リピーターを獲得する。従業員のコンサルティング能力を高めるために、不動産事業関連の資格取得も促進する。「オーナーと良好な関係を築けている」と自負する松本智社長に、同社の事業展開と今後の展望を聞いた。

兵庫県を地場に管理4700戸超

年150戸ペースで受託増 リピート案件が50%

―賃貸管理が御社の主軸事業と伺いました。

 売上高(非開示)のうち、33%が管理手数料など賃貸管理事業の売り上げで、神戸市など兵庫県内を中心に管理事業を展開しています。売り上げベースでは工事の方が上ですが、管理がさまざまな事業につながっており主軸事業といえます。2023年4月現在で、従業員数は40人。そのうち管理部に所属する従業員は9人です。当社が管理を受託するオーナーは約580人です。地主系が7割、法人を含む投資家系が3割といった比率です。

―管理戸数を順調に伸ばしているようですね。

 管理戸数は4700戸超までに増えました。家賃の5%を管理手数料とする一般管理が99.6%を占めます。管理戸数は毎年平均で150戸ずつ伸びています。増加戸数のうち、既存オーナーからの追加受託が50%を占めます。

資格取得を推進 提案精度高める

―管理ビジネスにおいて重視していることは何ですか。

 オーナーが何に課題を感じているのかのヒアリングと、その内容を踏まえた的確な提案です。ヒアリングは最低月1回のオーナー宅の訪問や、遠方のオーナーの場合は電話でのあいさつの際に、現在、オーナーが置かれている状況の確認を行います。内容は相続が発生することを見据えた家族構成や、遊休不動産の有無などです。ヒアリングの内容に合わせ、不動産を売却するか、費用をかけて再生し活用するか、などのアドバイスを行います。

―オーナーへ質の高い提案を行うには、対話をするオーナー担当者側にも専門的な知識が求められそうです。

 そうですね。オーナーからの信頼獲得のためには相応の知識が欠かせません。そのため当社では不動産関連の資格取得に力を入れています。管理部で推奨しているのは、宅地建物取引士(以下、宅建士)はもちろん、賃貸不動産経営管理士(以下、賃管士)、相続支援コンサルタント(以下、相続コンサル)の資格です。

―従業員の資格取得の支援も会社で行っているのですか。

 当社が明確に「この資格を取得しなさい」と社員に推進した場合は、取得までにかかった費用を当社が全額負担し、業務時間内での勉強も認めています。必須としていない資格を取得した場合は、合格祝い金を支給しています。

―資格取得を推進する場合と、そうでない場合の違いは何でしょうか。

 所属部署によって取得を推進する資格が異なってきます。例えば賃管士は管理部では必須としている資格ですが、そのほかの部署では業務上必要ではありません。ですが自身のキャリアに必要と考え、自費や業務時間外の時間を使って取得する従業員もいます。そういった人たちには祝い金という形で褒賞を用意します。賃貸管理に携わる、携わらないにかかわらず、半数の社員が宅建士を取得しています。賃管士は18人、相続コンサルは9人が取得済みです。

―会社全体で資格取得を捉進しているのですね。既存オーナーの信頼獲得のために行っていることは、ほかにありますか。

 オーナーの満足度向上のため、アンケートをこれまでに不定期で4回ほど実施しました。回答内容は社長である私と役員しか見ることができないようにしています。オーナー担当者の社員に直接言いにくい声を拾うためです。回答の中に改善するべき点がある場合には、該当する社員の上司に意見の内容を共有し、その上司からアドバイスをする形で本人に伝え改善してもらいます。実際、回答の中に「清掃巡回の報告書の内容が薄い」という意見がありましたが、その時も上司経由で社員に話をし、報告書に添付する写真の数を増やす対処をさせました。

売却に伴う解約を抑制 買主にプレゼン、受託7割

―今、力を入れている取り組みはありますか。

 管理の解約を抑制するための取り組みも進めています。当社の管理受託の解約で最も多い理由は、売却によるオーナーチェンジでした。売却後は、買主が懇意にしている管理会社に管理が移ってしまうことが多くありました。そのため売主に依頼して、売却先の買主に対し、管理を引き続き受託させてもらえるようプレゼンをする場を設けさせてもらい、解約抑制につなげています。修繕履歴や、設備の耐久年など、物件について知り尽くしている当社に、引き続き管理を任せてもらうことのメリットを伝えます。プレゼン後の受託率は7割と、効果は大きいです。

―管理戸数をどこまで伸ばしていきたいですか。

 高い目標ですが、33年までに管理戸数1万戸を目指します。これまで通りの管理受託営業を続ける一方、今後は管理事業の廃止を考えている街の不動産屋などからの事業譲渡により、今以上に管理戸数を増やし、目標を達成したいです。

―成長するための会社づくりの方針は。

 社員がより働きやすくなるように労働環境を整えていきたいです。今、足元で考えているのは、閑散期における週休3日制度の導入です。19年から半休制度を採用し、22年の有給消化率は64%と、20年と比べ18ポイント高くなりました。社員のワークライフバランスは取れていると思っています。離職も年に1人ほどでその理由も定年退職といった円満退社があるのみ。勤続年数が20年、30年の社員もいます。週休3日制度を取り入れることで、さらに長く働きたいと思える会社づくりをしていきます。

還暦の誕生日にサプライズ

 2月に還暦を迎えた松本社長。誕生日の朝、「節目の年に自分たちも松本社長を祝いたい」と、社員たちが有志で、サプライズで祝ってくれたのだという。

 「まさか祝ってくれるなんて思っていなくて、つい涙ぐんでしまった」と振り返る松本社長は、当時のうれしさを思い出し、再び涙をにじませていた。

松本社長の誕生日集合写真

松本社長の誕生日の様子

 

会社概要

社名:ハウスプロメイン
住所:兵庫県神戸市中央区二宮町1丁目2番3号 マスダビル5階
設立:1984年4月
資本金:1000万円
事業内容:賃貸管理、相続コンサルティングなど

会社メモ

1984年、先代の松本宏氏が設立。兵庫県三宮町と西宮市に営業所を置き、神戸市など兵庫県内を中心に賃貸管理を行う。2006年に松本智氏が社長に就任した。ハウスプロメインは「HOUSE PROPERTY MAINTENANCE(ハウスプロパティメンテナンス)」の略。

社長メモ

1963年2月24日、兵庫県生まれ。「業績を伸ばしている会社に入りたい」と、新卒で警備会社のセコム(東京都渋谷区)に入社。4年間、法人の飛び込み営業を経験。その後、父である先代社長の松本宏氏に誘われ、88年にハウスプロメインに転職。管理や総務などの経験を積み、2006年に社長に就任。好きな言葉は「道理や義理を優先していれば、自然と利益はついてくる」という意味の「先義後利」。

(2023年4月24日11面に掲載)

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