イペ材のエントランスが新たな表情と価値を生む

2014年10月26日 | リノベーション

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築34年のレトロ感引き立つ濃灰色


京急本線日ノ出町駅を最寄とする小高い丘に立つ「パティオ野毛山公園10号館」。
築34年を迎える同マンションの外観リノベーションを行った岩崎興業地所(神奈川県横浜市)は、周辺環境との調和を保ちつつ、物件の持つレトロな魅力を引き出すことに成功した。
コンセプトは「自然との調和」だ。

まず、目に付くのは、物件の顔とも言える、エントランス。
コンクリート壁にぽっかりと口を開けていた無機質なエントランスをイペ材で覆った。

解体新書_岩崎興業地所01.jpg

ウッドデッキの材料として使われることの多いイペ材は、強度や耐久性に優れている。
色の濃淡にばらつきがあるのも特徴の一つだ。
様々な色味のイペ材を並べることで表情が豊かになり、エントランスをくぐる楽しさが生まれた。


解体新書_岩崎興業地所02.jpg

今回の外観リノベーションでプロモーション・施工を手掛けたNENGO(神奈川県川崎市)の中村彰ゼネラルマネージャーは、エントランスや、新たに植えた多種多様な飾部との調和を考え、建物全体の色を濃灰色に決定したという。
屋上の浄化槽や樋などの細部まで同系色で統一し、物件全体の色味のばらつきを抑えた。


before

解体新書_岩崎興業地所03.jpg



after

解体新書_岩崎興業地所04.JPG

階段・廊下部分にはポーターズペイント「コンクリートウォッシュ」を使用し、年月とともに味わい深さを得られることも魅力だ。
「古き良きデザインを生かし、建物の持つ歴史をうまく積み重ねていきたい」と、岩崎興業地所・岩崎祐一郎氏は話す。

修繕前に空いていた2部屋は竣工後すぐに入居が決まった。
「賃貸物件でここまで雰囲気の良い物件は少ない」と、入居者や不動産会社から好評を得ている。

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