昨今の物価高や市場の変化を踏まえ、管理物件の家賃値上げに踏み切る不動産会社が増加している。全国賃貸住宅新聞の独自調査によると、105社の回答企業のうち71.4%が家賃値上げを実施したことがわかった。
1000~3000円アップが最多
3~5%引き上げ 近隣相場が後押し
2024年以降、家賃が値上げ傾向にある。全国賃貸住宅新聞が25年5月1~19日にかけて全国の不動産会社に行ったインターネット調査では、有効回答企業数105社のうち、75社が管理物件の家賃を値上げしたと回答。「これから実施予定」の回答を含めると、84.7%に上る。
家賃改定の理由は「近隣相場が上がった」「オーナーから相談を受けた」「市場全体で家賃値上げの機運が高まった」「管理運営コストが上がった」などだ。値上げの割合は、家賃の「3~5%未満」が42.7%と最多。平均額で見ると、「1000~3000円未満」が46.7%と5割弱に上った。
入居者に対する値上げ交渉のタイミングは、複数回答可とし、「新規募集時」が85.3%、「更新時」が68%となった。「入居中の交渉」は20%だった。