入社して半年。いよいよ新入社員が戦力として期待される。しかし「文章が下手。敬語が苦手」という声もある。時代は今、何が起こっているのか。
コロナ禍原因で人間関係が縮小
各地で新入社員研修を行ったが、2023年の新入社員は発言など社会人としての言葉遣いに慣れていないと感じることが多かった。不動産会社の人事部や経営者からも、「今年は、まず言葉遣いを修正する研修を入れてほしい」という要望をよく聞いた。彼ら、彼女らは、学生生活を新型コロナウイルスでの自粛という異常な環境で過ごしたことに起因していると考えられる。
20年4月7日(一部地域は4月16日から)最初の緊急事態宣言が発令され、5月25日まで自粛が促された。23年の新入社員は大卒なら2年生のときだ。21年の1月8日から3月21日までが第2回の緊急事態宣言。そして、3年生になった彼らは、緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が繰り返されるという過酷な大学生活を送った。
この間、大学生・短期大学生・専門学校生は、感染拡大防止の観点からも、不特定多数の人と接触するアルバイトがなかなかできなかった。特に学生のアルバイト先として募集の多い、居酒屋など飲食店は自粛影響で、店が開けない状況だった。