都内では単身者向け賃貸物件の稼働率の低調が続いている。家賃の減額以外で物件の成約率を上げる空室対策の一つとして、ホームステージングがある。今回の特集では、リアルやバーチャルなど、ホームステージング事業を手がける会社のさまざまなサービスや施工事例を紹介する。
「住みたい部屋」を演出し競合物件と差別化
部屋探しで重要な暮らしのイメージ
インターネットを使った部屋探しが主流となった現代、ポータルサイトやSNSに掲載する物件写真のクオリティーも部屋探しの条件の一つとして大きく関わってくる。不動産情報サービスを提供するアットホーム(東京都大田区)が1人暮らしをしている全国の18~29歳の学生・社会人男女を対象に実施したアンケート調査「UNDER(アンダー)30」では、ポータルサイトなどで部屋を探す際に検索上位に複数物件があった場合の比較対象として、間取り図の次に画像が充実していることを優先するという回答が多かった。さらに、「住まい探しをするときにはSNSや雑誌などで部屋や暮らしのイメージをふくらませるか」という設問に対し、「そう思う・ややそう思う」の回答が64.7%、「友人や知人の住まいを参考にしたいか」という設問に対しては「そう思う・ややそう思う」の回答は65.5%だった。