ハウスメイトマネジメント、高齢者の「入居後」問題に挑む

ハウスメイトマネジメント

2026年04月20日

高齢者対応チームのメンバー。左から萩原弘明氏、ソリューション事業本部企画業務部の土屋博部長、伊部尚子シニアコンサルタント

専門部署が個別訪問で対応へ

 全国で26万戸を管理するハウスメイトマネジメントは、管理物件の入居者の高齢化に対応するため「高齢者対応チーム」を発足させた。単身高齢者を個別に訪問し、各人の健康状態や日常生活の困り事を把握。高齢者を「どう入居させるか」の次の段階である「どうやってトラブルなく暮らしてもらうか」「1人で暮らせなくなったらどうするか」といった問題の解決に挑んでいる。高齢者対応チームは、管理物件に住む単身高齢入居者を主なサポート対象として2024年に発足した。主要業務は、75歳以上の単身入居者に対する訪問による現状把握と困り事の解決だ。

 同社で20年以上高齢者専用賃貸住宅の管理を行ってきた、ソリュー部シニア住宅相談グループの萩原弘明氏が中心となり、同社の管理物件に住む単身高齢者を訪問してヒアリング。必要に応じて連帯保証人や身元引受人、離れて暮らす家族と連絡を取ったり、地域包括支援センター(以下、包括)と連携したりする。「会ってみたら耳が遠くなっているのに『補聴器がどこで買えるかわからない』という人もいた。包括をはじめとした行政は、支援される人が『いらない』と言ってしまったらそれ以上は関わることができない。私たちは物件を預かる立場として、将来のトラブルを避けるためにもう一歩踏み込んで関わっていく必要がある」(萩原氏)

 社内でも高齢者対応チームの存在は認知されつつある。東京支店など一部の支店からは、高齢入居者のトラブルに関する相談が届くようになっているという。

高齢者対応チームの取り込み

 単身高齢者が入居する際の契約書の整備も行っている。高齢者専用賃貸住宅では入居の際、必ず家賃債務保証のほかに身元引受人を確保してもらっていた。しかし一般賃貸住宅の入居の際にはそれが徹底されていない。「高齢者の入居におション事業本部企画業務いて出口の部分は一番大事だ。高齢者の退去は、自立した生活が難しくなった場合がほとんど。身元引受人と常に連携しながら、入居者の状態を把握してもらう必要がある」(萩原氏)

 ハウスメイトグループは、介護保険制度開始前の1999年から高齢者のための住宅に着手。当時同グループは、他社との共同出資で認知症グループホームや介護付き有料老人ホームを運営していた。そのほかハウスメイトマネジメントとして、5棟200戸の高齢者専用住宅も企画・管理した。

 高齢者対応チームは、ソリューション事業本部コンサルティング営業室の伊部尚子シニアコンサルタントら入居者の高齢化に危機感を持っていた社員が、萩原氏ら高齢者専用住宅の管理経験のある社員を誘って独自に立ち上げた。同チームは2025年に管理物件の全入居者の年齢調査を主導。65歳以上の入居者の多さが明らかになり、社内の同チームの活動への理解も進みつつあるという。伊部シニアコンサルタントは「私たちの活動は高齢入居者のためのものだが、トラブルが起こって困るオーナーや管理会社のためのものでもある。高齢入居者のさらなる増加やトラブルが起こっている現状への理解と対応をさらに進めていきたい」と話す。

(2026年4月20日2面に掲載)

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