保守・改修工事の費用見直し
エレベーター設備の相談受け付け業務を手がけるエレベーターマネージメント(大阪市)は5月、集合住宅向けのエレベーター設備コンサルティングサービス「エレベーターマネージメント」を開始した。現場経験が豊富なコンサルタントが助言を行うことで、エレベーターの安全性確保や保守・改修の費用削減につなげる。
メニューは3種類ある。エレベーター改修工事に関わるのが、相見積もりを取得し事業者の選定について助言する「エレベーターリニューアル工事業者選定サポートコンサルティング業務」と、工事に伴う住民への説明や管理会社との連携、工事監理などを行う「エレベーターリニューアル工事施工監理サポート支援業務」だ。料金はそれぞれエレベーター1台あたり33万円、38万5000円。
エレベーター保守会社との保全提案内容の解析や助言を行うのが、「エレベーター保守:保全管理コンサルティング業務」だ。料金は1台あたり月額1万6500円(いずれも税込み)となっている。
エレベーターの保守契約には、点検のみを行うPOG契約と、点検時に見つかった不具合の解消のための部品交換も含むフルメンテナンス契約がある。賃貸住宅ではほとんどがPOG契約を利用するが、その中でも価格は月額1万円程度から2万5000円程度と、事業者により差があるという。同社の森匠将代表は「改修工事なら1台あたり500万円から1000万円までとさらに幅がある。比較検討する意義は大きい」と話す。
森代表は、エレベーターメーカーや保守会社で合計26年勤務したのち、2023年5月に同社を立ち上げた。24年5月末時点のサービス提供エリアは大阪府を中心とした二府四県で、順次拡大予定だ。「建物の大規模修繕のように、エレベーター改修工事にも専門のコンサルタントが入り、納得のいく保守・改修が行われる未来を目指す」(森代表)
エレベーターマネージメント
大阪市
森匠将代表(54)
(2024年6月17日7面に掲載)