Q.物上代位による賃料債権の差し押さえと相殺の優劣は?
A.抵当権の登記の前後で決まります
宅地建物取引士試験(宅建士試験)では、最新の最高裁判例で重要な論点となった不動産取引に関する法令知識について出題されることがあります。筆者が出題予想する不動産関連の重要判例は四つあり、試験直前期となった今、本記事では、そのうちの一つを紹介したいと思います。
物上代位権を行使 相殺での対抗不可
抵当権は、その目的物の売却、賃貸、滅失または損傷によって債務者が受けるべき金銭そのほかの物に対しても、行使することができます。これを物上代位といいます。もちろん、債務者が弁済してくれない場合(債務不履行)にしか行えないのは当然の前提です。
抵当権者が物上代位権を行使して賃料債権の差し押さえをした後は、抵当不動産の賃借人は、抵当権設定登記の後に賃貸人に対して取得した債権を自働債権とする賃料債権との相殺をもって、抵当権者に対抗することはできません。(最判平成13年3月13日)
なぜ登記後の債権で相殺ができないのでしょうか。





