オーナー需要も増加
神奈川県を中心に7200戸を管理するアーバン企画開発(神奈川県川崎市)も、入居者の防犯に対する意識の高まりを感じている管理会社の一つだ。同社の三戸部正治社長は「特に家賃帯の高い地域では防犯設備に対するニーズが高まっている」と話す。
同社が管理する物件では、全体の約2割の物件でオートロックを導入。オートロックやテレビモニター付きインターホンなど防犯設備が設置されている物件は、単身者向け、ファミリー向けのどちらでも相場家賃より高くても入居が決まるという。「コロナの感染拡大以降、都市部の防犯対策が施された物件から、郊外のマンションやアパートに移り住む人が増えた。郊外のアパートでも防犯対策が求められている」(三戸部社長)
防犯カメラは24年に入ってニーズが高まった。管理物件のうち防犯カメラを設置している物件は2割に満たないが、24年に入って実際に防犯カメラを設置したケースもあるという。その多くはごみ捨て場が荒らされたり、物件の周りで入居者以外の人がたむろするなど、入居者が不安に思う出来事をきっかけに防犯カメラを取り付けた事例だ。中でも既築物件に防犯カメラを設置するケースでは、実際にいたずらやトラブルが起こったことをきっかけに取り付ける例が多いという。最近では防犯カメラが付いていることを部屋探しの条件とする入居者も増え、新築時から設置する物件も増えている。
需要の高まりに加えて、オーナーの防犯意識も向上しているようだ。三戸部社長は「さまざまな犯罪がニュースをにぎわせる中で、入居者に少しでも安心して暮らしてもらいたいという思いから、防犯設備を導入するオーナーも多い」と話す。特に物件を複数持つオーナーは各物件を頻繁に見て回ることが難しい。どこからでも防犯カメラの映像を見ることができるクラウド型の防犯カメラであれば、離れた所にいても自分の物件の様子を確認することができ、安心感にもつながる。
(2024年11月18日9面に掲載)





