GRApP 衣笠 達也 社長 無人・省人ホテル、800室運営

【企業研究vol.273】GRApP(グラップ)

インタビュー|2024年12月23日

GRApP 大阪市 衣笠 達也 社長(36)

 ホテルや民泊施設、アパートメントホテルなどの宿泊施設の運営を手がけるGRApP(グラップ:大阪市)。集客支援や宿泊客対応を請け負うほか、ハウスメーカーや建設会社と協業し、新規開業に向けたコンサルティング事業も展開する。無人や少人数での運営を実現するオペレーション構築も強みに、収益性の高い不動産活用を提案する。

積水ハウスと協業 相場賃料2.6倍の収益

―宿泊施設の運営代行事業を展開されていますが、提供しているサービスについて教えてください。

 ホテルや民泊などの宿泊施設を遠隔から管理・運営する「クラウド型ホテルオペレーション」を提供しています。具体的には、各種宿泊予約サイトでの集客支援から、需要に合わせた価格設定で収益を最大化するレベニューマネジメント、ゲスト対応や清掃手配、売り上げ管理まで行っています。また、運営管理にとどまらず、ハウスメーカーや建設会社と連携して宿泊施設の建築コンサルティング事業も行っています。24年11月期の売上高は10億円で、19年の3.6億円から3倍程度まで伸びました。

―施設の設計から携わっているのですか。

 はい。一つの事例として、2020年9月に積水ハウス(同)の常葉シャーメゾン支店とのタイアップで、都営地下鉄浅草線東松戸駅近くにアパートメントホテル「ReLA(リラ)東松戸」を開設しました。全16室で、最大99人まで宿泊が可能な施設です。東松戸駅から徒歩3分という立地で、マーケティングの結果、賃貸住宅よりも宿泊施設のほうが利回りが見込めるためアパートから建て替えました。エントランスに設置したチェックイン用の端末で人に会わずにチェックインすることができる仕組みを構築し、無人運営を実現しています。積水ハウスが賃貸アパートを建てた場合の相場賃料と比較して、約2.6倍の収益を得られるほどの高稼働率を維持しています。

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