1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)を中心に3600棟のアパート・マンション共用部の清掃を請け負う五條ビルメンテナンス(神奈川県横浜市)は「誰がいつ行っても、同じ清掃品質を提供する」方針の下、前期売り上げ3割増を11期連続で維持する。スタッフの働きやすさを最優先し、深刻化する清掃現場の人手不足に対応するのが、藤森龍一社長の経営方針の根幹にある。
人手不足が追い風 管理会社から受託
五條ビルメンテナンスの2024年12月期の売り上げは、2億1500万円だった。新規取引先は増加しているが、営業に関わる広告費をかけていない。売り上げの9割を占めるのが、220社に及ぶ管理会社からの受託だ。新規案件の流入は、既存取引先からの追加受注と紹介によるものだ。
成長の要因について、藤森社長は、賃貸管理会社が抱える人手不足を挙げる。「問い合わせのきっかけは『管理戸数が急増し管理能力を超えた』『清掃専門スタッフの高齢化・離職により継続困難になった』『外注先が倒産した』という理由が多い」(藤森社長)。新型コロナウイルス禍において、管理会社では営業人員を清掃業務に回す動きもあった。だが、内製化できず、戻ってきた案件も多かったという。
従業員の労働環境 最優先した契約
一方で、スタッフの確保は同社にとっても、多大なコストを要する。これらの市場環境が、清掃スタッフの働きやすさを優先する経営方針に結び付いた。顧客に対して理解を促し、理解を得られなければ、無理をして受注することはない。
受注するエリアは、清掃スタッフの自宅から車で30分以内で移動できる場所に限定する。スタッフの移動負担を軽減し、経営効率を上げる。





