「消費者層が地域住民に偏っている街は、人口減少とともに衰退してしまう」と話すCSA不動産(静岡市)の大井康一常務。同社は古民家や空き店舗、商業ビルの空き室を宿泊施設として再生する。インバウンド(訪日外国人)を呼び込む仕掛けをつくり、活気を失いつつあった街ににぎわいを創出する。
空き室活用の宿泊事業
政令指定都市 抱える危機感
CSA不動産が目指すのは、地元、静岡市に活気を呼び戻すこと。そのために必要だと考えたのが、インバウンド需要の獲得だ。不動産を軸にした街づくりを仕掛け、観光需要を創出している。
同社は、静岡市の私鉄不動産デベロッパー出身の小島孝仁社長が独立し、2010年に創業した。事業用不動産の仲介を主力事業として展開していく中で、地元商店街の空き店舗の増加に課題を感じていたという。
創業メンバーの大井常務は「商店街で増える空き店舗に対して、地元企業や全国展開する企業に出店のアプローチを行い、テナント仲介を行ってきた。しかし、空き店舗を埋めても埋めても空いてしまう。その原因が消費者人口の減少だった」と話す。
静岡市の人口は、1990年以降、減少の一途をたどり、全国の政令指定都市の中で最も人口の少ない市になった。25年9月末時点で約67万人となっている。この問題に対し、同社が目をつけたのがインバウンドの獲得だ。




