AVITA(アビータ:東京都目黒区)は、人の分身として動く「アバター」を、ビジネスのコミュニケーションに実装を目指す。代表を務めるのは、人間酷似型ロボット(アンドロイド)研究の第一人者、大阪大学の石黒浩教授だ。2021年の創業以降、小売店の接客、コールセンターのオペレーターといった分野で実装が進む。不動産・住宅業界も主要開拓先として捉え、複数の企業と事業が始まる。西口昇吾副社長に聞いた。
人とAI、業務引継ぎ滑らかに
ローソン接客で導入 レオパレスは研修に
AVITAは、小売業をはじめとする顧客とのコミュニケーションが多い業務領域で、アバター活用を推進する。例えば、コンビニエンスストアのローソンでは、26年1月時点で数十店舗にアバターによる接客システムを導入し、その数を増やしている。目的は、新たな接客と多様な働き方の実現による人手不足の解消だ。
賃貸管理業界では、外国人入居者への対応にアバターを活用する事例がある。AVITAが提供するアバターは、多言語対応機能を実装する。これにより言語の壁を越えた円滑なコミュニケーションを実現し、管理人業務の負担を軽減した。
またレオパレス21は、AVITAが提供する研修支援アバターサービスを使い、営業研修を始めた。新人スタッフがAI(人工知能)を相手に営業のロールプレーイングを繰り返す。「新人が入社するたびに、ベテラン社員がロールプレーイング研修に付き合うのは大変。新人もAIが相手なら、繰り返し練習しても気を使う必要がないため、早期戦力化につながっている」(西口副社長)
小売店での接客、オンラインでの顧客応対など、AIと人が共同で業務に当たる場面でアバターが活躍する(上はローソンの店舗に導入されたAVITAのアバター)
アバターの運用受託 パソナと事業化
ビジネスにおける対面コミュニケーション業務においては、AIへの代替が進んでいる。同社が見据えるのは、AIと人がハイブリッドで業務にあたる未来だ。「対人対応業務をAIに代替する流れは今後も拡大するだろう。だが、AIにすべてを担わせることは難しい。AIの精度が95%になったとしても、100回中5回程度は間違えるということだ。間違いが許されない業務においては、完全にAIに任せるのではなく人との連携が不可欠だ」(西口副社長)




