リノベと入居者サービスが好評
大分市で賃貸不動産事業を展開するタカラ不動産が、1年で管理戸数を900戸増やし4200戸とした。デザイン性の高い専有部リノベーションと、生活を彩るさまざまな特典をそろえた入居者向けサービスにより、入居率改善に成功したことが要因だ。
同社がリノベを強化するようになったのは2015年ごろだ。これまでに約500戸を手がけた。立地に合わせて入居対象を見定め、新賃料から逆算して工事費を算出する。
家具を設置し、マンスリーマンションとして運用することで収益性を高めている事例もある。大分市内に立つ築40年の25㎡の物件でも、改修費用200万円をかけマンスリーとして運用する。これにより、一般賃貸よりも高い利回りを実現した。マンスリー運用する物件は約60戸だ。
リノベにより収支改善した物件が増え、金融機関の評価も高まった。「オーナーがリノベ費用を借り入れる際、『タカラ不動産の管理』と伝えると融資を受けやすくなったと言われる」(矢野広彰社長)
リノベーションでは、カウンターキッチンや木目調の洗面所などを採用する
21年から、管理物件の全入居者を対象に特典の提供を始めた。その内容は、レンタカー、バーべキューセット、倉庫、工具などの利用、「ホテルクラウンヒルズ大分」施設内温泉の月4回利用券、ラグジュアリーサウナ「Garden Sauna Rusk(ガーデンサウナラスク)」の月2回利用券などだ。
入居者向けの無料特典の案内資料
同社は「クオリティ・オブ・ライフの向上」をコンセプトに掲げ、入居者やオーナーの生活の質向上を事業の根幹に据える。デザイン性の高いリノベ物件の供給と、生活を彩る豊富な付加サービスで、管理物件の差別化を図る。「『リノベといえばタカラ不動産』という評価を、大分の賃貸入居者層に浸透させたい」(矢野社長)
同社は、主に売買を手がける兄の矢野宏一氏が11年に、賃貸仲介・管理を手がける弟の矢野広彰氏が15年に、それぞれ社長に就任した。当面の目標は、管理戸数5000戸だ。その先には、賃貸管理との相性が良い周辺領域事業への拡大を描いている。
(2026年3月9日2面に掲載)




