東海会館、趣味の教室で家主との関係強化

東海会館

管理・仲介業|2026年05月11日

スタジオ設備が整った音楽ルーム

セミナー集客にも効果

 愛知県名古屋市内で賃貸仲介、管理などを手がける東海会館は、自社ビル内で開催する各種セミナーや習い事教室を通じ、オーナーとの関係強化を図っている。書道やジャズダンス、マナー講座といった趣味性の高い教室にオーナーが参加する仕組みで交流の場を創出。結果として、相続や資産運用などのセミナーへの参加率向上にもつながっている。

 同社は管理戸数約1200戸、賃貸仲介件数は年間約1000件を手がける。商圏とする名古屋市の賃貸市場は物件の供給過多の傾向が強く、空室率は上昇傾向だ。特に単身者向け物件は競合増加により入居者の取り合いが激化。広告料を高水準で設定するケースも増えている。一方でファミリータイプは相対的に需給が安定しており、成約しやすい状況だという。

 こうした環境下で同社は、仲介や管理にとどまらず、オーナーとの長期的な関係構築を重視する方針を打ち出す。その一環が教室事業だ。自社ビルの会議室やセミナールームを活用し、外部講師を招いた少人数制の講座を定期開催。参加者はオーナーに限らず一般も受け入れるが、オーナー同士の横のつながりが生まれやすい点が特徴だ。

 教室参加者はそのまま勉強会やセミナーにも参加するケースが多い。同社のセミナーは平均30人規模、大型開催では80人を集めるなど高い集客力を維持する。セミナーは、1回1000円の有料とすることで参加意欲の高い層を集め、内容の理解促進にも寄与している。

 野田直希社長は「不動産会社という枠を超え、資産全体を任せてもらえる存在を目指す」と話す。実際に同社では不動産に加え、保険や金融資産も含めたコンサルティングを提供。相続対策や資産組み換えの相談にも対応している。

 商圏のオーナーの高齢化や世代交代も進む。関係性が希薄になれば管理解約や売却につながるリスクもある。同社はコミュニティー形成と情報提供を軸にし、オーナーとの関係構築と資産価値の維持向上を図る。

野田直希社長

東海会館
野田直希社長

(2026年5月11日2面に掲載)

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