年内3500室へ、国内は大阪強化
三菱地所グループで、コリビングの運営を手がけるHmlet Japanは、海外展開を本格化する。
コリビングは職住一体型の賃貸住宅を指す。そのうえで同社の運営物件は、入居契約から退去まですべてオンラインで完結する。「空間」を提供するデベロッパーの視点ではなく、入退去を含む「暮らしの体験」を提供していくオペレーター会社としての立ち位置となる。
今回の海外展開は、同社が4月に旧Hmlet社(シンガポール)を買い戻したことに伴う。まずはアジア太平洋エリアを皮切りに、中長期的にはオーストラリア、北米なども視野に入れた海外展開を進める。三菱地所グループでの5月末時点の運営室数は、国内を含むAPAC(アジア太平洋地域) で約3000室。年内に3500室を見据える。
運営棟数の拡大に伴い、事業モデルの転換を順次進めていく方針だ。佐々木謙一社長は「当社の事業戦略の根幹は、アセットを自社所有しないことにある」とコメント。事業を開始した19年から現在にかけては、オーナーに対し家賃収入の固定保証を行うマスターリース契約による物件運営を中心に行ってきた。
Hmlet Japanが大阪エリアで運営するコリビング物件のイメージ。
今後は、借り上げを行わず運営のみを受託する「マネジメントコントラクト(MC)」の比率を高めていく。MCの事業モデルは26年夏からトライアルを開始し、不動産ファンドとの連携を強化する。
30年以降には、「Hmlet」ブランドと入退去契約に関わるシステムを開放するフランチャイズチェーン(FC)モデルへ移行し、新規都市への参入コストを下げながら展開する狙いだ。
国内では、好調な稼働率を示す大阪府を最優先エリアに位置づける。26年中に運営規模はHmlet Japan単体で100室程度への拡大を図る。また秋には、福岡県への進出も計画。30年以降はグループ全体で5000室規模の供給を継続し、35年には国内外で3万5000室を目指す。
Hmlet Japan
佐々木謙一社長
(2026年6月1日2面に掲載)





