積水ハウスが専門部署を新設
CRE(Corporate Real Estate:企業不動産)戦略に注目する不動産会社が増えている。
積水ハウス(本社・大阪府大阪市)は2月1日からCRE事業部を新設し、本腰を入れ始めた。
CREとは、企業が事業用に所有または賃貸する不動産のことを指す。
国土交通省では2008年に「CRE戦略を実践するためのガイドライン」を発表しているが、その中で「CRE戦略」について「企業不動産について、『企業価値向上』の観点から経営戦略的視点に立って、見直しを行い、不動産投資の効率性を最大限向上させていこうと考え方を示すもの」と述べている。
不動産活用の専門知識が少ない一般企業に向けて、ノウハウを持つ不動産会社がサポートする動きは、これまで大手デベロッパーや総合不動産会社で広まってきた。
積水ハウスでは、以前より法人の不動産活用の相談を受けることがあったが、戸建てや賃貸住宅を中心に取り扱う各支店では対応しきれないケースが多かったという。
「事業部としては、グループ全体のノウハウを活用し、複合開発や売却等、各案件にあった提案をしていきたい」(同社広報部)。
また、同社はハウスメーカーがCRE戦略サポートに取り組むメリットとして、全国にある支店のネットワークを駆使し提案できる点を挙げている。
地方の工場跡地に需要のある戸建てや低層賃貸住宅を建てるなど、エリアの需要に即した提案ができるのが強みと考えている。
ハウスメーカーでは大和ハウス工業がすでにCRE事業に取り組んでおり、これまで千葉県の工場に隣接する遊休地に15棟130世帯の賃貸住宅を建てたケースなどがある。
各社CRE事業の動向に今後も注視したい。
【解説】
CRE戦略
CRE(Corpotae Real Eastaeの略)は、企業が事業用に所有・賃貸する不動産のこと。
本社ビル、事務所、工場、店舗、寮、社宅、研修施設、遊休地など。
CRE戦略とは、企業不動産について、『企業価値向上』の観点から経営戦略的視点に立って見直しを行い、不動産投資の効率性を最大限向上させていこうという考え方(国土交通省・CRE戦略を実践するためのガイドラインより)。
CRE戦略の考え方は、1960年代アメリカで始まり、多くのアメリカ企業には、CREを担当する専門部署が置かれている。
日本では国土交通省が2008年、「CRE戦略を実践するためのガイドライン」を公表し、CRE戦略の普及・促進に注力する。
背景には、固定資産への減損会計等、CREに関する新しい会計基準が適用され、CREの投資効率が直接企業の業績に影響を与えることから、経営戦略の一環として捉えることの重要性が高まっている。





