近年、業種を問わずM&A(企業買収)による株式譲渡が増えていることは周知の事実です。
株式譲渡を行う企業が増えた背景には「日本社会全体における少子高齢化の影響」「税制の複雑さ」などの理由から後継者がいない企業が多いのだといわれています。
不動産業界でもM&Aによる株式譲渡は増加傾向にありますが、他業界と比べると、株式譲渡を検討する理由にズレを感じています。
株式譲渡を検討する人の理由は多岐にわたりますが、とりわけここ数年は会社の成長を願っての選択が増えたように感じます。
私たちが成約した直近10件の事例(図1)をご参照いただくと、譲渡するオーナーの年齢は、50代がメイン層であり、次点に60代と続きます。このデータから読めるように、まだ経営に意欲的な50代の方が多く、経営の成長戦略により株式譲渡を検討したほうが多いことが見て取れます。