横浜市緑区を中心に約1150戸を管理する丸進不動産(神奈川県横浜市)は、2月から入居者に対し、「賃料の支払い履歴証明書」を発行していくという。
証明書の発行は、同社の管理物件において入居から退去まで賃料の滞納がなかった契約者が対象となる。契約時や更新の際に証明書の発行サービスを告知していくという。発行は希望者に対して行い、記載事項は契約者の氏名・入居していた物件名・賃料・入居期間など。
転居に際し、次に契約する物件への入居審査の参考にしてもらい、優良な入居者がスムーズに次の住居に移動できるようなサービスになることを目的としている。
不動産会社や家賃債務保証会社が優良入居者を見極める手段にもなる。
「賃料を滞納せずに払っていただいたお客様に対し、不動産会社ができるサービスは何かないかと考えました」と星野直社長は語る。証明書の発行費用は全て同社が負担する。書面に同社の連絡先を記載しているので、証明書を提示された不動産会社からの問い合わせにも対応ができるという。
「まだ実験段階ですが、今後、このようなシステムが広まっていけば、入転居の手続きがよりスムーズになります。また、誠実に賃料を払う入居者側にメリットが生まれるようなサービスを行うという不動産会社の意識が高まっていけばいいと考えています」(星野社長)