スターツ証券(東京都江戸川区)がコンサルティング事業の拡充に乗り出す。
関東財務局に「財産・遺産コンサルティング業」を申請、10月16日に承認を得た。今後、相続・事業承継、タックスプランニング、ライフプランニング、リスク管理、金融資産運用、不動産の6分野でコンサルティングを行っていく。
スターツグループの既存顧客である不動産経営者約6000人、グループの提携先不動産会社100社およびその先にいる不動産経営者、首都圏の建築確認申請者、都心ビルオーナーなどの個人富裕層を対象に、財産・遺産コンサル調査・提案を行う。
相続税課税対象財産・資産の一覧と相続税試算をまとめた財産・遺産基本報告書作成と、相続・ライフプランを提示する基本提案書作成を基本メニューとし、財産全体を把握した上で長期的・包括的にアドバイスする。財産コンサルの実務サポートメニューには、土地活用、保険、相続、事業承継、不動産管理会社設立、財産整理、遺言書作成などを予定している。
スターツ証券は1999年設立。地域密着の来店型店舗として、株式の委託販売や各種投資信託の販売を行っている。そのほか、地主等の富裕層に対して資産形成コンサルティングも実施。中小企業の経営者へのコンサルまで手がけている。特に、管理会社設立による相続対策の提案に力を入れており、税理士等専門家を交えた相談体制を構築している。従業員数113人(10月1日現在)、資本金5億円。
スターツグループは建設・不動産・管理業を中心にホテル、出版、高齢者支援など幅広い分野で展開。グループ会社数は49社に上る。9月には信託業への参入を発表するなど、富裕層向け資産運用分野での展開を加速している。