約2万8000戸を管理するハッピーハウス(福岡市)はリノベーション事業を強化する一環で、グループ所有物件『クラシカル大手門』を改修し、モデルルームとして活用している。
高級仕様のモデルルーム開設
賃貸マンションの築年数がたってきていることから、資産価値を高めるリノベーションをオーナーに提案していく方針だ。そのため2018年11月にリノベーション課を新設。まずは試験的にグループ所有物件で外装やエントランスホールを含めた大規模なリノベーションを実施した。
02年に完成した『クラシカル大手門』は10階建てで、福岡市地下鉄空港線「大濠公園」駅から徒歩3分の場所に立つ。リノベーションしたのは、最上階の元オーナールーム、3階と4階の1Kを各2戸、1階の玄関ホールと駐車場、そして外壁と広範囲におよぶ。コンセプトは「ハイエンドなお客さまに喜ばれる賃貸」。物件名の通りクラシカルかつラグジュアリーな住空間をイメージしている。
200m2ある最上階は、3LDKと2LDKの2戸に分割した。一度スケルトン状態にしてから玄関の共有スペースを設け、間取りを再構築した。モデルルームとして活用していることもあり3LDKには家具家電を備えた。アイランドキッチンとリビングルームがつながり広々とした空間だ。ダイニングルームはキッチン横に配置。高級ホテルのような落ち着いた雰囲気の寝室にはキングサイズのベッドを置いて特別感を演出した。収納スペースを多く確保し、ウォークインクロゼットにはセンサー式のLED照明を採用。欧風ホテルのようなドレッシングルームはゴールドの水栓金具が古風で優雅な雰囲気を引き立たせ、トイレはアクセントタイルで遊び心を持たせた。こだわったのは壁面と天井を塗装仕上げにしたこと。クロスにはない重ね塗りが深みと風合いをみせる。