一時は7億7000万円の負債を抱えるも、代替わりを経て復活を遂げた管理会社がある。秋田県横手市に本拠を置く朝日綜合だ。同社は1981年に建て売り住宅の開発・分譲を行う会社として創業したが、メーカーとの価格競争によって2年目にして苦境に立たされた。そこから経営のバトンを引き継ぎ、管理戸数9000戸、年商22億3000万円の管理会社へと成長させた熊谷邦夫社長に事業戦略を聞いた。
建売から管理に軸移し年商22億円に成長
借金7億7000万円 戸建て分譲から撤退
―現在、管理戸数を9000戸まで増やしていますが、元々は別の事業を主力としていたそうですね。
父が1981年に創業した当初は、朝日不動産開発という社名で、主に建て売り住宅の開発・分譲を行っていました。しかし2年目には、価格競争を仕掛けてくるハウスメーカーに太刀打ちできなくなり、会社は傾いていきました。その頃私は東京の出版社で営業担当として働いていましたが、父に呼び戻される形で入社し、94年に2代目の社長に就任しました。