子どもの声や足音への苦情対応は「受忍限度」の範囲かを確認

【連載】弁護士が解説!クレーム対応Q&A

法律・制度改正|2021年07月20日

Q 子どもの声がうるさいという苦情が入りました。子どもだけにどのように対応したらよいでしょうか。

A 「受忍限度」の範囲であるかを確認。ファミリー向け物件では、小さい子どもがいる入居者とそうでない入居者との間の騒音問題がある。

 子どもが出す声や足音などは、他の騒音とは異なり注意してもすぐに直すのは難しい。袖縁綜合法律事務所(大阪市)の福岡寛樹弁護士は「ポイントとなるのが、『受忍限度』の範囲に収まるかどうかだ」と語る。

 受忍限度とは、社会生活を営む上で、我慢するべき限度のことで、騒音被害に関する訴訟における判断基準とされている。騒音が受忍限度を超えているか否かについて一つの基準として考えられるのが、環境省が出している『騒音に係る環境基準について』だ。専ら住居の用に供される地域や主として住居の用に供される地域については、昼間(午前6時~午後10時)が55デシベル以下、夜間(午後10時~午前6時)は45デシベル以下としている。日常生活で子どもが出す騒音については、この範囲に収まるケースが多いという。一方、この基準を超える騒音が頻繁に発生している場合は損害賠償請求が認められるケースもある。家主としては、こうした苦情があった場合、騒音の内容を確認し、受忍限度を超える場合には子どもがいる入居者に伝えて注意する。そうでない場合は、他の入居者に許容してもらうよう説明するのが早いという。

解説:袖縁綜合法律事務所(大阪市) 福岡寛樹弁護士

(7月19日11面に掲載)

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