不動産評価ウェブサイト『TAS-MAP(タスマップ)』を運営するタス(東京都中央区)は、6月に『賃貸住宅市場レポート 首都圏版 関西圏・中京圏・福岡県版2021年6月』を発表した。発表された数字は、21年4月期のもの。空室率TVI(タス空室率インデックス以下、TVI)は、同社独自の賃貸住宅の空室指数だ。民間住宅情報会社に公開された情報の空室戸数を募集建物の総戸数で割ったもので算出する。対前月比や対前年同月比がマイナスの方が改善しているという意味になる。
コロナ禍による影響差が表出
同レポート内の『2021年4月期 首都圏賃貸住宅指標』を見ていく。東京都のTVIは全域と23区が対前年同月比でマイナスとなり、改善傾向の兆候と見えるが実はマンション系が安定しており、その数値がけん引しているためだ。マンション系とアパート系を分けると、アパート系は、東京都全域、23区、東京市部の全てで対前年同月比がプラスで悪化傾向にある。