UR都市機構(神奈川県横浜市)は、無印良品の住空間事業を担うMUJI HOUSE(以下、ムジハウス:東京都豊島区)と共同で所有する物件へのリノベーションを行った。その入居者募集を9月18~20日に行い、定員の3~4倍の応募が集まった。若年層に人気な2LDKなどに改修し、入居者の若年化を図ることが狙いだ。
2LDKで入居者の若年化狙う
今回対象となったのはUR都市機構九州支社(以下、UR九州:福岡県北九州市)が管轄する「金鶏団地」のうち4戸。JR日豊本線「南小倉」駅よりバスで5分、徒歩5分程度の場所に位置している全128戸の物件だ。リノベ後の入居者は20~40代で小さな子どもがいるファミリー層を想定した。
2012年に開始したムジハウスとUR都市機構が共同で行うリノベ事業「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」の一環で、今回で53件目となる。
リノベ内容は3DKから若年層に人気の2LDKに改修しニーズをつかみつつ、取り外し可能なふすまを残すことで、入居者による間取り変更が簡単に行える点をアピールポイントとした。
UR都市機構の所有物件の入居者は、20年の調査で65歳以上の高齢者の割合が36.9%と3分の1以上を占める。15年に行った前調査時よりも増加幅は緩やかになっているものの、こうした取り組みを通じて一層の若年化を進めていきたいという。UR九州の営業推進課山崎慎矢氏は、「ムジハウスと共同で手がけた53団地の入居者割合は、40代以下が約75%と、共同でリノベすることの効果を感じている」と話す。
(10月4日2面に掲載)