千葉県佐倉市にある「ユーカリが丘」で不動産開発事業などを行う山万(東京都中央区)は、商圏であるユーカリが丘に住む住民宅を定期的に訪問し、困りごとや悩みごとについてヒアリングを行っている。拾い上げた声は事業化にも生かす。
悩みごと吸い上げ事業に反映
同社は創業から72年目で、2022年12月期の売上高は102億1000万円だ。佐倉市内にある京成電鉄ユーカリが丘駅周辺で、分譲住宅の開発、収益不動産の開発、賃貸管理、老人ホームの運営などを手がけている。
住民宅への訪問を行うのはエリアマネージメント部に所属する6人の従業員で、年3回程度訪問する。エリア担当制を採用し、必ず同じ担当者が訪問することで顔を覚えてもらう。
訪問先は、同社の顧客であるか否かにかかわらず、ユーカリが丘駅周辺に住む住民すべてを対象としている。
訪問時には過去の訪問履歴から、需要を感じてもらえそうなサービスの情報や、街のトピックスなどを話題に挙げる。5分〜1時間ほど直接話を聞き、住民の困りごとから潜在的なニーズを探る。
訪問後は全部署の担当者が集まる会議にてヒアリング内容を共有する。
求める声が多かったり、他部署でもニーズを感じている場合などは実際にサービスを開発し、リリースする事例もある。
最近では「単身高齢者である自分が死後に不動産を残すと、相続や管理で親戚らに負担がかかるため、先に売却しておきたい」などの声を基に、22年6月に「リースバック」の提供を開始した。営業本部の久保島知史部長は「庭の手入れや警備サービスを付けることで見守りの役割を持つことが特徴」と話す。
同社が住宅の買い手になることで空き家を防ぐほか、買い取り後はもともとの居住者に賃貸住宅として貸し出す。提供開始から10カ月程度で高齢者を中心に30件の反響がある。
今後も継続してユーカリが丘における開発を行っていく。
(2023年5月22日5面に掲載)





