高齢化で需要が高まっている賃貸住宅への高齢者入居。さらに今後、2050年には単身高齢者男性の6割が未婚で、身寄りのない状態になると推計されている。この状況に対応する鍵となる役割を期待されるのが「居住サポート住宅」だ。同制度の設計に携わったNPO法人抱樸の奥田知志理事長に制度のポイントを聞いた。
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「居住サポート住宅」 住宅確保要配慮者に対する入居中サポートが付帯した賃貸住宅。提供される入居中サポートは、ICT(情報通信技術)などを利用した安否確認、訪問などによる見守り、福祉サービスへのつなぎの三つ。 |
居住サポート住宅制度で対応
三つの援助付帯 家族機能を社会化
―奥田理事長は、25年10月の住宅セーフティネット法改正に深く関わっていました。改正法のポイントはどこにありますか。
まずは、新制度の「居住サポート住宅」でしょう。居住サポート住宅は、入居者の状況を見守り、必要があれば福祉につなぐ機能が付帯する住宅です。この制度のベースにあるのは、家族機能を社会化しなければならないという考え方です。
―家族機能とは、どのようなものを指すのですか。
家族が担っている役割である「気付き」と「つなぎ」のことです。家族は日常一緒にいるから変化に気付けるんです。「サザエさん」で例えるなら、父親の磯野波平がご飯を食べて2時間たった時に「飯はまだか」と叫ぶと、娘のサザエは波平の様子がおかしいことに「気付く」わけです。そして母親のフネと相談して、ケアマネジャーのところに行こうということになる。家族は専門家ではないから、何かサービスを提供したり治療をしたりすることができません。専門家に「つなぐ」のが家族の役割なのです。




