ビジネスにおけるコミュニケーションがますます複雑化する中、細部まで目の行き届かない顧客とのやりとりをどう管理していくかは、多くの企業にとって大きな課題といえるだろう。そんな時代にあって、顧客情報と対応履歴を一元管理できるツールとして2400社で導入されているのが、シンカ(東京都千代田区)が提供する顧客との接点を強化するクラウドサービス「カイクラ」だ。まさに社名のごとく〝進化〟を遂げる同サービスの今と未来について、江尻高宏社長に話を聞いた。
顧客接点集約し、関係強化
単なるCTIから脱皮 クラウド上で顧客管理
―創業後、主軸サービスとして2014年にリリースした「カイクラ(旧・おもてなし電話)」は、CTI(コンピューター電話統合システム)の域を超えて顧客とのコミュニケーションを一元管理できるツールに進化しましたね。
日本総合研究所(東京都品川区)でエンジニアとして働いていた頃、コールセンターの設計に携わっていたときにCTIシステムと出会い、この便利な仕組みを多くの人々に届けたいと思ったのが、当社を起業したきっかけです。カイクラに改称する前は企業の電話対応品質向上に向けたサービスに力を入れていましたが、お客さまのニーズを受けながら機能を追加していく中で、コンセプトを大きく転換しました。