大成有楽不動産(東京都中央区)は3月25日、3月に着工した賃貸マンション「テラス上石神井ウエスト」が「ZEH-M Oriented(ゼッチ‐マンションオリエンテッド)」の認証を取得したと発表した。ZEHの開発は同社にとって初となる。2030年には、同社で開発するすべての物件を環境配慮型の仕様にする構えだ。
都内で49戸の物件に着工
同物件は、西武鉄道新宿線上石神井駅から徒歩9分の場所に立つ。地上3階建てのRC造で、全49戸となる。内訳は、専有面積35~40㎡の1LDKが34戸、55㎡の2LDKが9戸、55㎡の3LDKが6戸だ。入居者はファミリーのほか、在宅勤務で部屋数の多い部屋を好む単身者を想定。竣工は23年3月を予定している。
建物の規模や省エネルギー性能により種別が4つに分かれるZEHの集合住宅のうち、ZEH-M Orientedは、外皮性能をZEH基準まで引き上げたうえで、基準値に対しエネルギー消費量の20%以上削減を条件とする。
同物件では、断熱仕様の見直しに加え、二重サッシとLow‐E複層ガラスの採用により、外皮性能を向上させる。また、従来よりも少ないガス量でお湯を沸かす潜熱回収型の給湯器といった高効率な住宅設備機器の導入により、消費エネルギー量を抑えることができる。
不動産事業統括本部の加藤傑投資開発事業部長は「大成建設グループでは持続可能な環境配慮型社会の実現に貢献する方針があり、当社としてはZEHへの取り組みをまずは賃貸住宅の開発で試みることになった。今後もZEHの普及を図っていく」と語った。
(2022年4月25日2面に掲載)