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【連載】アメリカ不動産事情 第64回 日米の不動産テック事情

投資|2019年10月07日

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雇用の流動性高くシステム化が促進

 日本ではここ数年、不動産とテクノロジーを融合した『不動産テック』に注目が高まっている。不動産テック勃興の地でもある米国の動向をたどりながら、日米の動向を紹介してみたい。

90年代はアナログ

 不動産テックの創成期は住宅取引で端末機による物件の基本情報の収集から開始された。ITが本格的に導入されたのは1980年代のパソコンの市場参入に始まりロータスやエクセルなどのソフトが広く使用されることにつながる。私が不動産業界に入った1983年には売り物件情報は隔週で地元不動産協会から配布されるMLS物件情報掲載誌を入手し、斡旋(あっせん)業務を行うといった極めてアナログな作業であった。

 その後2000年に向けて物件管理のソフトが登場し始め、居住系に加え商業物件でもco-star等の機能性を備えたプログラムの使用で業務処理を加速させていった。また、1990年代はemailシステム拡大期にあったが、専ら相互交信が主体であった。

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