猫共生で賃料2万アップ
2016年01月20日 | リノベーション
横浜市青葉区、田園都市線藤が丘駅から徒歩11分。
第1種低層住居専用地域の多い閑静な住宅街エリアにで、2年もの間、13戸中5戸が空室だった老朽ビルはリノベーションで家賃2万円アップでも決まる人気物件に生まれ変わった。
リノベーションを手掛けたジユウラボ(東京都品川区)伊藤周吾社長は、猫と暮らせる賃貸物件の需要は多いが供給は伸びていないことに注目し、猫と暮らせる賃貸物件の企画から仲介まで行っている。
同物件の場合、最初はキャンペーンで家賃を下げるなど試行錯誤を繰り返したが借り手がつかなかったと嘆くオーナーに対し、猫と暮らせる賃貸物件の需要について説明したところ、「もともとペット可能物件なのに客付けに苦労している」「猫仕様にしても借り手がつかなかったら費用が無駄になる」と心配した。
そこでまず、5戸のうちの1戸をモデルルームとしてリノベーション。
入居者と1カ月の家賃の予算や、モデルルーム内のどの設備を希望するかなどについて打ち合わせを行い、決定後に施工開始する方法で募集。
内見者は多く、打ち合わせに2~3週間を要しても4戸は3カ月で入居が決まった。
モデルルームはもともと和室付きの2DKを1LDKの間取りに変更。
壁は臭いを吸収する自然素材の塗り壁にした。
入居者からは「臭いがせず快適だ」と評判だという。
また、爪などで傷ついても自分で簡単に修復できる。
キャットウォークは棚受け金具を使う一枚板のものではなく、収納ボックスと兼用している点は伊藤社長のこだわりだ。
猫がいなくなってもそのままおしゃれな収納棚として使用できる。
そのほか、ドア下方に取り付ける猫用くぐり戸や脱走防止用扉、猫の関節に負担をかけない「ペット用クッションフロア」などを採用。
ベランダからの脱出を防止する金網は洗濯物を干したりガーデニングのハンギングをとしても利用できる。
モデルルームも入居者を募集する予定だったが、猫仕様ではない別室に4戸の空きが出たため、同じ方法で客付けをする予定だ。