部屋探しの主流がインターネットに移行し、不動産仲介店舗への来店数は減少傾向にある。LM TOKYO(エルエムトーキョー:東京都渋谷区)鈴木直樹社長は、位置情報を取得できる端末とLEDパネルを活用した集客法を提案。世の中の情報量が増えていくなか、必要な情報を必要な人に届ける仕組みを作っていく。
不動産仲介店舗で導入飲食、アパレル店の需要も
亀岡 名刺にLEDと書いてありますが、パネルの販売が主な事業ですか。
鈴木 LEDパネルの販売やレンタルを行っています。先日ビッグサイトで開催された『賃貸住宅フェア』でも飲食コーナーに大型ビジョンが設置されていましたが、当社がご提供したものです。ブースも出展し、不動産会社やオーナーから興味を持っていただけました。
亀岡 あれだけ大きな画面に映像が流れていると人の目を引きます。
鈴木 あのサイズでの設置は一般の店舗では難しいですが、これまでに不動産仲介店舗への導入事例などがあります。そのほか、飲食店やアパレル系のお店でも映像を使った宣伝や演出を行うところは増えていますから、需要はあると思います。
亀岡 フェア来場者の反応はどうでしたか。
鈴木 マンションやオフィスビルの外壁に取り付けたいという相談が目立ちました。空室がある場合は入居募集の広告を流し、満室の場合は別の会社に広告枠として貸せば賃料以外の収益を上げることができると考えている方もいました。
亀岡 賃貸経営自体が厳しくなってくるなか、そのような発想をもつオーナーが増えているのですね。しかし、LEDを使った宣伝は目立つ反面、街の景観にも影響するでしょう。
LM TOKYO
鈴木 直樹 社長
1983年3月25日生まれ。静岡県島田市出身。中学卒業後、東京、千葉の不動産会社で勤務したのち25歳で不動産会社アセンシャスを設立。3年目に部屋探しサービス『Nomad(ノマド)』をリリース。その後、事業を売却し、2015年8月にLM TOKYOを設立。LEDパネルの販売・レンタルと民泊運営代行を手がける。週3~4回、西麻布にある行きつけのサウナでリフレッシュしている。
- LM TOKYO
- 本社所在地 : 東京都渋谷区神宮前4-3-15 東京セントラル表参道407・408号室
- 設立 : 2015年8月31日 資本金 : 2500万円円
- 事業内容 : LEDを利用した表示機の輸入・販売・設置・保守、LED関連商品の輸入・販売・レンタル、映像制作及び映像表示機等の輸入・販売、民泊施設の運営
経済評論家 亀岡 大郎 氏
大正15年京城生まれ。新大阪新聞経済部長を経て、経済評論家となる。文藝春秋、サンデー毎日など一流紙で、経済・財界問題を中心に、精力的な活動を続ける一方で「自動車戦争」「ゲリラ商法」「IBMの人事管理」などベストセラー多数。