OYO LIFE(東京都千代田区)が拡張路線から質重視に戦略を転換した。日本上陸から約1年。グロース統括責任者・山本竜馬氏は2019年をどう振り返るのか。仕入れ・稼働率・物件運営の視点から質問した。
――オヨライフのサービスは2019年3月から始まった。サブリース戸数は1万戸弱に上り、仕入れの勢いが目立った。
「仕入れ」が事業そのものだった。ウェブサイトやアプリにオヨの商品が並んでいる世界をつくらないといけないため、スピード重視でやってきた。(人員は)最初は数人程度だったが、徐々に採用を強化して19年12月上旬時点の従業員数は約500人に至った。エージェンシーに依頼したり、『WANTEDLY(ウォンテッドリー)』などのウェブ媒体を使って集めた。
――仕入れの1年をどう評価しているか。
東京のみで仕入れていた初期は、築浅・駅近と条件がよい物件が多く、稼働率もよかった。ウェブ上の評価も高かった。それから10~11月に1都3県まで拡大した。「地方郊外にもオヨのサービスは通用するか」を確かめる意味合いが強かった。おかげで決まりやすい物件、そうでない物件の違いがつかめてきた。今は仕入れで土壌を広げるよりも、今ある物件データを分析して戦略を見つめ直すフェーズに入ったと認識している。