楽器演奏が可能な防音賃貸住宅「音楽マンション」を建設する越野建設(東京都北区)は、3月にシリーズ50棟目となる「ヴァージナル阿佐谷」を竣工した。2023年3月末時点で50棟1036戸を展開している。
メール会員に空室情報を配信
ヴァージナル阿佐谷では、竣工前から入居申し込みが多数あった。2021年から音楽マンション専門の仲介事業を開始した同社では、「音楽マンション倶楽部メール会員」の登録者向けに、新築の入居者募集開始や空室情報を配信している。音楽マンションに入居する人や関心のある人が登録しており、会員数は1000人を超える。主に入居者の音楽仲間の間で増加しているようだ。既存の入居者が新築情報を見て、引っ越しを検討することもあるという。
音楽マンションではピアノやフルートなどの楽器演奏を趣味にしている入居者がシリーズ全体で8割を占める。スタジオを併設する物件や24時間演奏可能物件などもある。
企画開発部の土屋貴之マネージャーは「今後も年間6棟前後を目標に新築物件を増やしていきたい」と話す。現在、東京都を中心に新築を展開し、千葉県や埼玉県、神奈川県での建設実績も伸ばしている。「競合物件との差別化や、土地活用を検討する不動産オーナーからの問い合わせも増えている」(土屋マネージャー)
(2023年6月26日26面に掲載)