留学生の賃貸住宅需要が、新型コロナウイルス下前の2019年の水準にまで回復してきている。留学生への賃貸仲介を行う不動産会社3社によると、部屋探しの需要にも変化が出てきているようだ。
中国人の部屋探し、高級志向に
成約、コロナ前水準
秋口の留学生の賃貸仲介の回復基調が鮮明だ。留学生の秋の入居需要は、交換留学で9月に入学し、半年~1年ほど日本に滞在するための住まいがメインだ。時期は会社によって差があるが、夏ごろから問い合わせが増え始める。
管理戸数約2万戸の京都ライフ(京都市)では、7~9月の留学生の成約数が、19年同期の水準に戻ったという。
同社は京都市内をメイン商圏とする。賃貸仲介する留学生の受け入れ先の大学は、京都大学や同志社大学、立命館大学など。日本語学校への入学のタイミングも重なる。
秋入学を目的に、入居の問い合わせをする留学生は、7~9月ごろに増え、1カ月程度で成約に至る。
新型コロナウイルスの影響が継続していた21年の成約数は、19年の20%程度にまで下落した。23年7~9月は、19年同期比で95%とほぼ回復。