不動産業界は、2013年より堅調に市場規模が拡大してきましたが、市場規模全体としては19年をピークに減少傾向が見られています。とはいえ、21年における不動産事業・物品賃貸事業の市場規模は年間で約49兆円にも及んだといわれており、そのうち、不動産賃貸事業・管理事業の市場規模は21兆円とされています。
不動産管理会社はなぜM&A(合併・買収)市場において人気銘柄であるのか、今回はその理由について解説します。
景気に左右されず合併・買収が盛ん
不動産業界は、業務内容の幅が広く、不動産の売買、賃貸、管理、仲介など多岐にわたります。事業者の規模に関しても大手総合不動産会社から中堅・中小企業、個人経営の事業者まで存在し、今ではコンビニエンスストアの数よりも不動産会社のほうが多いといわれています。また、不動産専業の事業者だけでなく、異業種でも一部不動産事業を営む会社や新興企業の参入も多く、これからも不動産会社は増加していくことが想定されています。