「エキマエホーム」の屋号で武蔵小杉エリアに本社を置く武蔵小杉駅前不動産(神奈川県川崎市)は、賃貸仲介で事業を伸ばす。リーシングの実績を武器に管理受託にもつなげる。会社づくりでは、評価制度を透明化を図り、社員の自主性や勤続年数の永続化を図る。村谷和郎社長に同社の戦略や人事制度について聞いた。
リーシングから管理受託7割
5年で年商3倍 商圏は川崎と横浜
2016年に設立した武蔵小杉駅前不動産は、賃貸仲介事業を柱としながら、賃貸管理事業も拡大する。
24年2月期の売上高は約3億円。店舗出店などにより5年間で売上高を3倍ほど伸ばした。内訳は、賃貸仲介事業が8割、賃貸管理事業が2割だ。
主な商圏は神奈川県川崎市と横浜市。従業員は27人で、事務の担当者以外は、全員が賃貸仲介と賃貸管理を担う。店舗は本社を含め3店舗を展開する。
同社は、分業化の逆をいく完全属人化が特徴だ。同じ担当者が継続して担当することでオーナーの満足度を高めている。
売上高の8割を占める賃貸仲介事業では、特に来店成約率を重視。部屋探し顧客のニーズを詳しくヒアリングすることに注力し成果を上げてきた。
村谷社長は「反響数、来店率、成約率はすべて重要で、どれか一つが欠けても成立しない。その中でも成約率は社員が達成感を得られ、顧客満足度向上にも直結する部分のため、最も重要視している」と話す。