1カ月で完成
投資用新築物件の開発・販売を手がけるフィリックス(愛知県名古屋市)は7月19日、新工法「FELIX(フィリックス)工法7.0」を発表した。
建築業界においても働き方改革の推進や建築資材の高騰などの影響により①職人不足②工期遅延③物流のコスト増の問題を抱えている。同社ではこれらの問題に対する解決手段として同工法を開発。工場での生産工程において、ツーバイフォー(2×4)工法の壁材にサイディングや断熱材などの建築部材を取り付け、建築現場での作業工程を70%削減しながら施工品質を担保することが可能になった。
同社が新工法で建築した愛知県名古屋市内の物件は、従来の工法ではアパートの工期は90日だったが、26日で完成した。また、1棟を建築するのに必要な現場作業人員は、従来の工法では625.5人必要だったが501.5人と約20%削減し、資材を配送する車両も92台から77台と約17%削減することに成功した。これにより、現場監督の業務効率化を図ることも可能なため、これまで3人で年間60棟管理していたが、その3倍にあたる180棟まで対応することができるようになったという。
今後は、全国の商社や工場と連携し、同工法を採用する建築会社を募りながら順次全国展開する予定だ。水野秀則社長は「FELIX工法7.0で建設不動産改革を起こし、新築戸建て住宅着工戸数の10%の3万6000戸の建築を目指していきたい」と話す。
(2024年9月9日9面に掲載)